こんにちは、しーどらです。
場所は横須賀美術館です。
春の雨が降る中出かけました。
予約制なので、日にちを変えることもできず…。
横須賀美術館は、周囲の海の青や空の青も含めて楽しめる場所なので、そこだけが少し残念でした。
本当は真っ青な海が目の前に…の筈が灰色です😂
平日それも月曜日の午前中だというに、駐車場はほぼ埋まっており、電車とバスを乗り継いで雨の中を傘をさしてやってくる人の列も途切れません。
改めて、ジブリ作品の与える影響を感じました。
ジブリ作品といえば宮崎駿さんが取り上げられることが多いですが、今日の展覧会を見て縁の下の力持ち、鈴木敏夫さんのプロデュースがなければ、ここまでの成功はなかったのだろうと思われました。
展示会は大きく分けると
・鈴木さんの生い立ち
・アニメージュの立ち上げ~スタジオジブリに至るまで
・鈴木さんの読んできた本のコレクション(鈴木さんの本棚)
・鈴木さんが見てきた映画の数々
(鈴木さんのDVDラックのような仕立)
にわけて展示されていましたが、その数たるや、実際に目にしないと圧倒的な量は実感できないと思います。
鈴木さんは1948年名古屋の生まれです。ご自身の子供部屋を再現されたような空間にはポンとランドセルが投げてあり、メンコ、少年雑誌など、鈴木少年が大好きで夢中になったであろう玩具がところ狭しと並んでいました。
私の目を引いたのは、中3の鈴木少年が中間テストの合間に熱心に読んだ本として「赤毛のアン」シリーズが並んでいたことです。
子供向けの文学でありながら豊かな感情表現に惹かれたと書かれていました!
(メモを取って見学したわけではないので表現が違っているかもしれません💦)
鈴木さんも少なからず影響を受けた、赤毛のアン!
ジブリの作品には完全に日本の話もありますが、遠い異国を思わせるものも少なくありません。鈴木さんが少年時代に影響を受けたのが外国文学だったせいもあるのでしょうか?
面白かったのが、小学5年生の時に既に(私有地で?)車の運転をしていたこと!バックで駐車もできたようです😆
学生運動にのめり込んでみたり、その熱が冷めると様々なアルバイトをしたり。
その後徳間書店に入社します。
当初は芸能部に配属されましたが、自身で希望して、児童少年編集部へ移ります。
そして、そこで「アニメージュ」という雑誌を立ち上げる1人となり後に編集長になります。
アニメージュでの展示では
宇宙戦艦ヤマト
後にジブリに繋がるナウシカのスケッチ等もありました。
私はアニメには詳しくないのですが、映画で見るナウシカよりも、今日見たスケッチのナウシカの方が大人っぽくて凛としていて素敵だな、と感じました。
アニメージュで製作した「風の谷のナウシカ」の成功がスタジオジブリへと繋がってゆきます。
宮崎駿さんの絵を描く才能を高く評価し、プロデュースしていく鈴木さん。高畑勲さんを1ヶ月説得して宮崎さんとタッグを組ませたのも鈴木さんだったそうです。
今では大変人気のあるジブリ作品ですが、当初トトロ、火垂るの墓の二本立てでも興行的にはうまくいかなかったそうです。
ジブリの映画全てのポスターをゆっくりと眺めた先に、鈴木さんの本棚がありました。
カオナシの後ろに写っているのはほんの一部。図書館を開けそうな鈴木さんの蔵書の数々です。
源氏物語から、哲学書、美術辞典に至るまで、一体何冊の本を読んでいるんだ、彼は。
漫画だって、手塚治虫、ドラえもん、あしたのジョー、キャプテンも並んでたなぁ。
DVDも同じです。
ローマの休日や汚れなき悪戯、フェデリコフェリーニ作品があるかと思えば、必殺シリーズ、石原裕次郎、赤いシリーズ(山口百恵さんのね)寅さんから任侠もの、伊丹十三監督作品から韓国ドラマに至るまで…。
流行ってるもの、大衆受けしそうなものまで全て目を通されたんでしょうか!
彼の頭の中はどうなってるんでしょう…と思わずにはいられないほどのインプット量でした。
いや、だからこそ、その教養の上にあるジブリ作品は何回見ても面白いんだな、とストンと落ちるものがありました。
湯婆婆のおみくじ
口の中に手を入れて札を取って吉凶を占います😁コワイヨー
因みに私は中吉でした♪
映画がテレビで放送されると、バズるw台詞ですよね。
宮崎さんの手前、絵を描くのは遠慮されていたようですが、私には宮崎さんとどう違うの?と感じる鈴木さんの絵の腕前でした。
鈴木さんの本物の知識や教養に触れることが出来て、幸せな時間を過ごすことができました。
係の方が
「雨のせいで、今日は空いています」と仰ってました。
とても空いているとも思えない、人の多さでしたが、そこそこゆっくり見学もできて、
私には恵みの雨に感じられました。
鈴木さんの頭の中がどうなってるのか知りたくてwお土産に購入した本です♪
今日もおつきあい頂き、ありがとうございます(*^^*)