あさお日記

常日頃感じていること、好きなものや出来事を心に浮かぶままに綴っていきたいです(メインブログ)

漱石全集への重い思い📚️

こんにちは、しーどらです。
昨日は母のご機嫌伺いに実家を訪れました。


「そろそろお父さんの本少し持っていってくれないかしら。あたしはお父さんと本の趣味合わないから、しーどらが持って帰って欲しいのよね」

「そうねー。ちょっと本棚見てみるわ」
そう言ってトントンと階段を上り、父が晩年書斎に使っていた(元は私の勉強部屋w)部屋の大きな本棚を眺めました。
父の本棚は文系に片寄っています。
歴史好きだったので、
司馬遼太郎街道をゆくシリーズ
井澤元彦の逆説の日本史シリーズ
ずっと書道や囲碁を嗜んでいたので
それらに関係する本。
落語の本もあります。
俳句に凝った時期もあったのね…。

 

そして、これこれ。
「しーどら、俺が死んだらこれはしーどらにあげるからな!」と自慢気に話していた本、
漱石全集です。

どどーんと17巻。
背表紙は日焼けしてしまって色が変わっています。


父がこのシリーズを買い求めたのは、現役バリバリ、サラリーマンとしては一番脂ののった50代始めだった頃でしょうか。
口癖のように
「定年退職したら、漱石全集の頁を繰りながら優雅に過ごすんだ!」と言っておりました。

10年が経ち…。

父が退職した後、漱石全集の頁をめくる優雅wな姿は一度も見たことがありません。
(可笑しいなあ、あれだけ豪語してたのに…)
本棚に鎮座している漱石全集を横目で見ながら
「お父さん、漱石全集はどうしたの?」喉まで出かかった言葉は呑み込みました。
プライドを傷つけちゃいかんぜよ😆

17巻の背表紙をざっと見て、一緒に2階に上がって着た母に
「今日はこの2つにするわ」
と見せたのが
吾輩は猫である
三四郎  それから   門
の2巻です。
母も、「読みやすい、いい選択だわね」と頷いていました。

1冊が重いのなんのって、これ17巻全部私の本棚に置くの~😱無理だわ。

ふと、本棚の下の段を見たときに、
漱石の作品の有名どころの文庫本が並んでいるではありませんか。

お父さんたら、飾る為の全集と実際に読む文庫本、使いわけてたんじゃない、と笑ってしまいました。
何だか昔のCDみたい。実際に聞くのと封を切らずに飾る用?(オタクみたいだ)

よいしょ、と言いながら本を持って階段をゆっくり降りました。

家に持ち帰り、重さを計ってみました。料理用のスケールではエラー表示。体重計で計ると1.4キロありました😆

これは重いわ。
年寄りには余計に重いわ。


50代前半の父は握力が無くなっておじいさんになる自分は想像しなかったんでしょう。

漱石全集は綺麗に本棚に並んだまま、古本になっていました。

私も、この1.4キロある本を読むか?と聞かれたら「いや、読まないでしょう」と即答しそうです。

全17巻の運命は!


今日もおつきあい頂き、ありがとうございます(*^^*)